節分も終わり、桃の節句の時期が近づいてきました。
女の子をお持ちのご家庭では、雛飾りを出し始める時期ではないでしょうか?
我が家には初節句を迎える娘がいますが、
実家にあった姉の雛人形をもらえることになり自宅に飾っています。
(ちなみに私の五月人形は、甥っ子の為に姉の家に保管されています。)
買ったら数万円するところ、立派な雛人形をもらえて大満足の私ですが
実はお下がりは良くないという習わしがあるみたいですね。
そんな話はまったく知らなかったのですが、なぜそのような言い伝えがあるのでしょうか。
なぜお下がりは良くないと言われているのか。
もともと3月3日のことを桃の節句というようになったのは、旧暦の3月3日が桃の花が咲き始める季節だからだそうです。本来は「上巳の節句」と呼びます。
【五節句】 のうちの1つが「上巳」の節句です。
- 人日(1月7日)
- 上巳(3月3日)
- 端午(5月5日)
- 七夕(7月7日)
- 重陽(9月9日)
上巳の日は邪気に見舞われやすい日とされていたそうですが、雛人形は厄災を人に変わって引き受けてくれるという役割があり、子供が大人になるとその役割を終えると考えられているそうです。
確かに人の身代わりで役割を終えた雛人形を、また別の人が使うのは良くないという理由はわかりますね。
しかし、その一方で伝統を守るために代々受け継ぐという地域もあるようです。
自分が買ってもらって大切にしてきて一緒に育ってきた雛人形を子供に受け継いでいきたいと思うのは自然なことですよね。
業者さんの営業戦略というのは考えすぎ?
いろいろな説がある中で、それでも「お下がりは良くない」という説が生き続けるのは、多くの雛人形を販売をしたい人形店が仕掛けているというのは考えすぎでしょうか?
実際にバレンタインデーにチョコレートを贈る習慣は日本独自のもので、チョコレートを売るために業者によって仕掛けられたものであるというのは有名です。
最近では、ハロウィンもそうですね。数年前まで、日本ではハロウィンは普通の一日だったのに、今では大きく賑わいを見せつつも、問題行動も指摘されています。
いずれにしても需要なことは大きな経済効果を生んでいるという事実です。
これらの仕掛けは、みんなが楽しめ、なおかつ消費を促す素晴らしいことだと思います。
そう考えると、「お下がりは良くない」ということも人によって仕掛けられたものだという風に思えてきます。
雛人形を売たい業者にとっては、1家族に1体よりも、1人に1体のほうが全然都合がいいですよね。
お下がりはよくないという説が強まれば、心情的に新しいものを買ってあげたいという気持ちが生まれます。
もしそれが本当であれば、人の心情を揺らして買わせるってどうなの?とも思いますが、戦略としては当然のことですし、普通のことですよね!
と考えるのは間違ってますかね・・・。
本当に大切なのは、子供の健康と幸せを願う気持ち
私があまり迷信を信じないということもありますが、お下がりが良いのか悪いのかなどははっきり言ってどうでもいいと思っています。
そもそも本当に大切なのは、子供の健康と幸せを願うその気持ちだからです。
そして、子供のために何をしてあげられるか、具体的に考え、与えてあげたいと思っています。(過干渉には注意ですけどね。)
雛祭りの歴史は平安時代中期まで遡るそうですが、平安時代には雛人形ではなく紙人形に災いを託して川に流していたそうです。
室町時代には白酒や餅を食べる行事として楽しまれ、幼児の厄払いという意味は薄れていき、江戸時代には今のよう雛飾りの習慣が生まれたとされています。
時代によって日々変わっていくのは自然なことですね。
今を生きる我々が、存分に雛祭りという文化を味わい、何かを感じることができればそれでいいと私自身は解釈しました。
現代、DVや児童虐待が社会問題なっています。
「子供を思う気持ち」これだけは、いつの時代も変わらない。と信じたいものです。