仕事でも家事でも、思い入れが強いことに対しては、ついつい完璧を目指してしまいがちです。
時間をかけて一つのことを極める職人的な仕事もあるので、内容によっては完璧を目指すことが重要なケースもありますが、スピードを求められることが多いですし、早いに越したことはないと思います。
私自身も、以前はどちらかというと悪い意味での完璧主義的な所があったので、矯正をするように努めた時期がありました。
今回は、単発の100点の仕事よりも70点の仕事を連発すること価値がある理由について考えてみました。
なぜ70点の仕事でいいのか?
逆に質問をしますが、なぜ100点でなければならないのでしょうか?
おそらく仕事を依頼する側も、100点でないとNGという考えではないと思いますし、そもそも人によって基準が異なる内容であれば100点をとることは困難です。
時間をかけて100点の仕事をするくらいなら、時間をかけずに70点の仕事を2個3個と行っていくほうが全体としての効率と満足度は向上すると感じます。
①依頼主も100点を目指しているとは限らないから
②一つの仕事に時間をかけすぎるべきではないから
③広い目で見ると全体の効率と満足度が上がるから
レスポンスが早いとそれだけで、仕事ができるように思われ、信頼されることができます。

ここで一つ勘違いしないでほしいのが、「70点以上」をとるということです。
最低限の要件を満たしていなかったりすると、手を抜いているように見え、逆に不信感を抱かせてしまいます。
また、顧客や案件によっては80点以上を目指さないといけないこともあるかと思いますので、全体の効率と満足度を意識するようにしましょう。
100点を目指すと自分自身が疲れてしまう
100点を目指すことは素晴らしいことではありますが、100点をとることは容易なことではありません。
また、100点を目指すと自分自身が疲れてしまい、効率は下がります。
ストイックに頑張ることは、時として必要ですが、仕事の効率につながるとは考えづらいです。
良い仕事をするためには、良い環境に身を置く必要がありますが、自分自身で管理できる範囲の環境であるのであれば手を空けて常に余裕がある状態にしておきたいものです。
自分自身へのストレスを減らすことで、より良い環境を築き、効率化を図りましょう。
70点の仕事は全体の生産性を上がる
100点をとることは容易でないのであれば、70点をとれるようになったら80点くらいまでで止めておき、90点や100点を目指さないというのも一つの戦略ではないでしょうか?
例えば1時間で70点の仕事ができるとして、90点まで仕上げるのに3時間、100点だと5時間かかるという場合、70点の仕事を4本こなして、1時間休む。こちらの件方が効率はいいと言えます。
できた時間を使って、新しくできる70点の仕事を探すことにも充てることができます。
日本人は労働時間に対して生産性が低いという話はありますが、無駄な所に無駄な労力を割きすぎていること背が景にあるのではないでしょうか。
次の70点のスキルを取得しよう
仕事の量の話だけではなく、スキルの面でも同じことがいえると思います。
例えば、「プレゼンテーションをする」となった時に、プレゼンテーション力が70点の人が100点まで高めようとしたとします。
しかし、そのせいで資料作成が中途半端になったり、プレゼンテーションの環境を整えころができなかったりしてはどれだけ、伝える力が強くても全体としての評価は決して高くはなりません。
当然、プレゼンテーション力を上げることも大切ですが、一朝一夕で上がるようなものではありませんし、上がるのであれば苦労はしません。
それであれば、プレゼンを支えるような見やすい資料を作成するスキルを磨いたり、PCやプロジェクターの使い方のスキルや磨いた方が良いわけです。
70点の仕事まとめ ~ポジティブな意味での妥協~
「妥協する」というとネガティブな言葉として使われることが多いですが、働き方改革が推進される状況では、非常に重要なキーワードだと感じています。
限られた時間の中で、今までと同じ以上の成果を上げていくためには、生産性を上げていくことが必須になります。
生産性の向上の為には、新しい取り組みや技術が必要不可欠になりますが、限られた時間の中で新しいことを始めるためには、何かをやめるしかありません。
70点の仕事はネガティブな意味での妥協でなく、全体の最適化を図った時に出てくる、ポジティブな意味での妥協なのだと考えます。