終身雇用が約束され経済成長が当たり前の時代、出世を目指し会社に身を捧げる企業戦士が日本という国を支えてきました。
しかし平成になり、バブル崩壊と共に経済は衰退、出世をすることに興味のない若者が増えたように感じます。
なぜ、今の若者は出世を目指さなくなってしまったのでしょうか?
30代・若者代表として、その理由について考えまとめてみました。
目次
出世を目指さない若者が増えている理由

私自身、20代の頃は上昇志向が強く、出世はしたいし、出世することを目指すべきだ!と考えている側の人間でした。
しかし、30歳を過ぎて、働き方や生き方を考えるうちに、出世に対してそこまでの執着をしなくなりました。
周りの人の声喪服め、出世を目指さない若者が増えている理由は下記の3つがあると私なりに考えました。
- 出世しても責任ばかり増え魅力を感じないから
- 仕事よりもプライベートを充実させたいから
- ずっと同じ会社にいるつもりはないから
出世しても責任ばかり増え魅力を感じないから
出世をすると、給与も増えますが、それ以上に責任が増えてます。
所属する企業により待遇の差はあるとは思いますが、給与と責任を天秤にかけた時、出世することに魅力を感じないということはあると思います。
責任があるということはステータスとも言えますが、ハラスメントの問題で、上司が部下の顔色を伺うと言うシチュエーションも以前より増えてきました。
窮屈に働く上司をみて、そうはなりたくないという人も少なくないかもしれません。
仕事よりもプライベートを充実させたいから
責任が増えると、どうしても仕事のことを考える時間が増えてしまいます。
ストレスを抱えて働くくらいなら、出世する必要は無いと感じているのかもしれません。
20代前半の若者は「さとり世代」とも言われますが、がむしゃらに働くというよりも、何の為に働くのか?という疑問を持ちながら働いている人が多いように感じます。
働く理由を考えるということは、大切なことなので、そんなに悲観的になる必要はないのかもしれません。
ずっと同じ会社にいるつもりはないから
2019年現在、終身雇用が約束される時代は終わり、転職業界も売り手市場にあります。
ひとつの会社で出世して伸し上がるという考えではなく、個人のスキルを磨き、個人の価値を高めていくという世の中に少しずつシフトしてきました。
長く会社に所属するのであれば、辛いことがあっても我慢することで長期的に得をすることも多いですが、短期的な目で見たら今を充実させることの方が大切です。
我慢することも時には重要なことですが、「今の生活を充実させる」という観点で見ると、前向きにな見解ともいえるでしょう。
逆に出世したい理由は…

出世にこだわらない若者が増えてきた一方で、出世を目指す人がいるのも事実です。
出世を目指す理由としては、下記があるでしょう。
- 給与が上がるから
- 仕事を通して成長できるから
- 承認欲求が満たされるから
給与が上がるから
当然と言えば当然ではありますが、給与面で8割以上の人が出世したいと考えるそうです。
努力の対価でもある給与アップは、誰もが望むところでもあるでしょう。
ただ前述した通り、純粋に給与だけでなくコスパで考える若者が増えたのは事実でしょう。
仕事を通して成長できるから
出世をして、課長・部長と昇進していく中で、任せられる仕事や企業の中で持てる権限が増えていきます。
経験値が増えることは、個人としての成長にも繋がります。
意識が高い人間は、出世することがモチベーションになり、次の仕事の活力にできるでしょう。
承認欲求が満たされるから
出世をする中で、自分は人に認められた人間だと自身で理解し、承認欲求が満たされます。
必要とされる人間でありたいと思うのは自然なことでもあります。
しかし、インターネットやSNSにより個人での発信が容易になり、仕事以外でも承認欲求を満たしやすい世の中に変わってきてました。
それぞれの価値観で働く時代に

これまでの日本は、個の力よりも集団の力が重要視され、その結果として成長を遂げました。
しかし、これからは各個人が、発信する力を持つ「個」の力が強まってきている世の中に変わりつつあります。
集団の中で力を発揮することが得意な人も入れば、個人で発信することが得意な人もいます。
どちらが良い悪いという訳ではありませんが、個人の価値観で働きやすい時代に変わってきたことは事実でしょう。
現状を理解し自分自身がどのようなポジションをとることが、自己実現に繋がるかを考えることが大切であると言えるでしょう。