サラリーマンとして企業で働く以上、職場の上下関係から逃れることはできません。
だからこそ、上司の考え方や振る舞いにより職場での働きやすさは大きく変わってくると言えるでしょう。
仕事がやり辛い上司の特徴のひとつに、「部下の仕事を過剰なまでに管理したがる」というものがあります。
今回はマイクロマネジメントをしてくるマイクロマネージャーの特徴とその対処法についてまとめました。
目次
マイクロマネージャーの特徴
マイクロマネジメントとは、上司が部下の仕事に対して過度な干渉を行ってしまうマネジメントのことを指します。
管理職であるのであれば、確かに部下を管理する事こそが職務であるのかもしれませんが、行き過ぎた管理は部下の業務効率やモチベーションを下げる事に繋がります。
私の直近の上司がまさにこのようなタイプで、マイクロマネジメントという言葉を聞いた時に彼の事を思い出しました。
マイクロマネジメントをするマイクロマネージャーの特徴を直近の上司の事を思い出しながらまとめて見ました。
- 他人を信用していない
- 会社の風習よりも自分の経験を重視する
- 把握する為であれば平気で部下の時間を奪う
- 確認の頻度が極めて高い
①他人を信用していない
まず第一に、過度に管理したがる大きな要因として他人を信用していないということがあるでしょう。
確かに部下側に問題があるケースもありますが、全てを把握しないと気が済まないタイプの人は自分以外の人を信用することができない節があります。
多くの部下に過度な干渉をする場合はほぼ間違いないでしょう。
厄介な点として、自分ではそのことに気付いていないことも挙げられます。
②会社の風習よりも自分の経験を重視する
会社の決済権限が個人に割り振られているものでさえ共有を強いて来ます。
会社の風習やルールよりも自分自身が、過去に経験したことをもとに判断をするので周囲からは困惑が生まれます。
こだわりがとても強いので、そのこだわりを理解する必要があります。
③把握する為であれば平気で部下の時間を奪う
他の上司だったら個人の判断で委ねる所まで、報告を求めてくるので部下は多くの時間を奪われてしまいます。
また、報告の精度に難色をつけることも多いので報告をするまでに時間を使ってしまうケースも多いです。
業務内容は把握していも、実際に本人が現場の業務をこなす訳ではないのでどのくらいの負担になっているかを把握することはできません。
④確認の頻度が極めて高い
一度報告をしたので安心していたら、進捗するはずもないスケジュールで確認が入るということもあります。
管理に専念する為に現場の仕事をしない上司の場合は、時間もあるので頻度が高くなる傾向にあります。
文面で詳細に至るまで報告をしていることでも聞いてくるので、確認を受ける側は大きなストレスになります。
上司はなぜ細部まで管理したいのか?
では、なぜマイクロマネージャーは細部まで管理したいのでしょうか?
その答えは完璧主義とプライドの高さであることだと言えると考えます。
管理する上司にも、更に上司がおり報告を求められることは想定できます。
聞かれた時に管理者として答えられないのは問題があります。
しかし、応えられなくても何も問題でないことさえも答えられないと屈辱に感じてしまうのでしょう。
例えば、自分がマネージメントをするチームの人物で起きた出来事を、他のグループマネージャーから耳にした場合、疎外感を感じプライドを傷つけられます。
グループのメンバーは仕事をともにする仲間であって、別に支配するされるの関係性ではありません。
自分の管理するグループを自分の私物と勘違いしているんですね。
マイクロマネージャーへの対処法
では、そんな上司にあたった場合の対処法についてです。
- 上司から聞かれる前に完了させておく
- 細かすぎるほどに共有し線引きをさせる
- 本人に直接的に反論しない
- 信頼をしてもらえるようになる
①上司から聞かれる前に完了させておく
予め聞かれたり共有を強いられることを予測しておき、聞かれる前に業務を完了させておくと良いでしょう。
また、完了したらその瞬間にこちらから報告を入れることも当然ながら忘れては行けません。
②細かすぎるほどに共有し線引きをさせる
本来業務効率が下がるのでおすすめはしないのですが、細かすぎることまで上司が困惑するレベルまで報告をすることです。
会話の中で、こちらから「このような報告はご負担ではないでしょうか?」と聞いて線引きをするようにしましょう。
「報告しなくて良いですか?」というと上司は機嫌を悪くするので注意です。
③本人に直接的に反論しない
マイクロマネジメントを受けると、正直なところ不満が溜まります。
しかし、その不満を直接ぶつけたとしても目を付けられ更に監視が厳しくなるだけなのでやめておく方が吉でしょう。
プライドの高い上司は、部下に否定されたと理解しひどい仕打ちを受ける可能性もあります。
④信頼をしてもらえるようになる
こちらから積極的に報告や共有をしておき、きっちり遂行することで上司からの信頼を勝ち得ることができます。
かなり面倒くさい行為ですし、基本的に信用をしない人種なので監視がゼロになることはありませんが、それでも精神的負担は大きく減ります。
また、報告の頻度を上げることで上司は自分になついてくれていると勝手に勘違いするので効果的です。
追い越すか?それとも離れるか?
上司がマイクロマネジメントを行ってきた事に納得いかなかったとしても、ある程度は我慢し従わないといけません。
企業はそういう風にして成り立っていますので。
もし、そのような上司にぶつかった事をバネに、いつかこの上司を追い越し上にたってやる!という活力があるのであれば素晴らしい事です。
1つの解決策に上司を追い越して、報告を受け取る側になるという事があります。
しかし終身雇用制度が崩壊した現在も、多くの企業が年功序列で給料と役職が与えられている傾向にあります。
そういった場合、個人の努力でどうなるものでもない場合も多く存在するでしょう。
もう1つの解決策に、そのような上司を役職においている会社から離れるという選択もあります。
現在は、人材の流動性が高く転職する事が一般的になっている世の中です。
マイクロマネジメントを受け、精神的に疲弊して働くことが嫌になるまで我慢する必要はありません。
組織が大きくなれば、マイクロマネージャーは少なからず出てくるものですが、そのような人物を役職者にする会社に明るい未来はないかもしれません。
どういった選択をするにしても、マイクロマネジメントを受けた経験を忘れず、自身がマネジメントする側に回った時に生かすようにしましょう。
過剰な管理をする上司も、悪気なく責任感からそのような管理をしているのかもしれません。
反面教師として受け止めることができれば、自分自身はもう一歩上のステージに上がることができるはずです。