ポジティブな人とネガティブな人だと、どちらと仲良くなりたいですか?
多くの人がポジティブな人と答えるかもしれませんが、なぜでしょうか?
「ポジティブ=善」「ネガティブ=悪」というイメージがありますが、ネガティブは悪いことではないと思います。
ネガティブな自分を受け入れて、その上でどうするべきか考えてみましょう。
ネガティブな自分が嫌い・ネガティブな性格を変えたいと思っている人
ネガティブであることは生きるための本能
世の中にはポジティブに生きることのメリットについて記述された、自己啓発本が溢れているように感じます。
しかし、なぜそのような本が多いのかというと、ネガティブな考えをポジティブな考えに変えたいという人が多いからではないでしょうか。
現代では、普通に生活をしていて「生きる・死ぬ」という場面に遭遇することはほとんどないですが、本来生物として生きていく上で様々な危機が付きまとうものです。
負の感情が前に出てくるのは、リスクを察知しているという証拠です。
例えば、半分の水が入っているボトルを見て、ポジティブな人が「まだ半分も残っている」と考えるのに対して、ネガティブな人は「もう半分しか残っていない」と考えるとします。
水が簡単に手にはいらない状況の場合、残り半分の水をいかに計画的に消費し、少しでも長く生長らえる能力の方が圧倒的に重要です。
そういう点でいうとネガティブなことは、決して悪いことではなく、ごく自然なことであると言えます。
ポジティブがいいかネガティブが良いかは状況によって異なるものです。ネガティブだから一概にダメだというわけではありません。
ポジティブとネガティブのバランスが大切
「あの人はポジティブだ」「こいつはネガティブだ」など、どちらかで判断しがちですが、人間はポジティブとネガティブの両方の思考を持ち合わせています。
バーバラ・フレドリクソン博士の研究では、ポジティブ3に対してネガティブ1が理想とされています。
つまり、ネガティブな考えを無くしポジティブな考えにするというよりは、ネガティブな部分を持ちながらポジティブな考えを取り入れていくということが重要であると言えます。
この3:1が黄金比であるとする「ロサダの法則」が発表されたのは2005年のことですが、現代ではポジティブな割合が多い方が幸福度が高いとされています。
死のリスクが少ない環境で、幸福を感じていくためには、ポジティブであったほうがお得なのは頷けますよね。
そもそも、生命維持のために食べたい・飲みたい・眠りたいという欲求を満たすことができる環境があるということは、それだけで幸せなことなのかもしれません。
最低限の欲求を満たせていることが普通なのであれば、より高次元の欲求を充たすチャンスです。
ネガティブを受け入れたうえでどうするか
根本的にネガティブな感情は無くすことはできませんし、無くす必要はありません。
ネガティブの長所は「悪い面を理解できる」という所です。
無自覚の短所を治すことは難しいですが、自覚している短所であれば改善することができます。
そのためにも「行動」を起こしましょう。
行動を起こしているうちに、自然とポジティブな考えが内面に湧いてきます。考えることは大切ですが、悩むという行為はネガティブな考えを生みます。
たとえ、ネガティブな自分を理解しても、行動に移さないとネガティブな思考に押しつぶされてしまいます。「行動しても意味がない」というネガティブにだけはくれぐれもならないように気を付けたいものです。
まずは、今できることから始めてみませんか?
ネガティブな面が前向きに働き、日々成長を感じれる自分を目指したいものです。