貯金を増やすのであれば、収入を増やすということが一番の近道であることは言うまでもありません。
しかしながら、収入が増えたにもかかわらず貯金が増えないという人もかなり多く存在しているように感じます。
多くの人は収入が増えると生活レベルをまで上げ、支出が多くなる傾向にあります。
なぜ人は、収入が増えたらその分使ってしまうのでしょうか。
今回は、収入が増えてもいきなり生活レベルを上げるべきではない理由と、貯蓄体質の作り方について解説していきます。
目次
なぜ収入が増えても貯金が増えないのか?

『 収入 – 支出 = 貯金 』ですので、収入が増えれば貯金は増えるはずです。
しかしながら、そうはならない人が多いのは、収入が増えると支出まで増えてしまっているからに他なりません。
パーキンソンの法則では「支出額は、収入の額に達するまで膨張する」と提言されています。
支出額が増えることは人間の本質だとしても、それに抗わない限り貯蓄は増えません。
収入が増えると無意識のうちに欲が出てしまうものですが、その欲に立ち向かう必要があるのです。
本気で貯金をする!という強い意志が必要になる訳です。
収入が増えても生活レベルを維持するべき理由

私が、収入が増えても生活レベルを上げずに、維持するべきだと考える理由に以下の3点があります。
- 貯金の妨げになるから
- 生活レベルを元に戻すのは難しいから
- 収入が減った時のリスクに備えられるから
貯金の妨げになるから
上述した通り、『 収入 – 支出 = 貯金 』です。
生活レベルを上げるということは、当然ながら支出が増えるということでもあります。
貯金がいくらあれば良いかは人それぞれ異なりますが、生活レベルを上げずに質素な生活が習慣になっていれば、将来的に必要な貯金額も少なくなります。
安心して生活できる貯金ができるまでは、生活レベルを上げるべきではないでしょう。
生活レベルを元に戻すのは難しいから
一度上がった生活レベルを元に戻すのは非常に難しいものです。
大金を稼ぐプロのアスリートたちが生活レベルを上げすぎた後、収入が減ってしまい破産をしてしまうという話を聞いたことはあると思います。
もっと身近な話をします。あなたが学生時代に古いワンルームのアパートに住んでいたとして、現在は仕事の収入も増え築浅のマンションに住んでいるとしたら、古いアパートで生活できるでしょうか。
頭で生活レベルを元に戻せば良いとわかっていても、実はかなり難しいことなのです。
収入が減った時のリスクに備えられるから
人生何があるかわかりません。
リスクに備え、保険に入る貯蓄をしておくなどありますが、充分な備えは出来ているでしょうか。
転職後収入が激減した、働いている会社が倒産した、精神疾患を患い働けなくなった、体を壊してしまい働けなくなった…収入が減るケースはいくらでも挙げられます。
収入が減ったとしても、生活コストが低ければリスク時にも切り抜けやすい状態になります。
高い保険に加入することは否定しませんが、無駄な生活コストを削減すること自体にリスクを避けることは覚えておくべきでしょう。
収入増でも出費が増えない貯蓄体質の作り方
貯金を出来るかどうかは、習慣による所が多いように感じます。
貯金をすることが体質といえるレベルまで習慣化する為には、これらのことを実践すると良いでしょう。
- 先取貯金をする
- 支出を把握して無駄な出費がないか見直す
- 周囲の目を気にしない
先取貯金をする

貯金をする上で先取り貯金は、最も基本的なことです。
毎月定額での先取り貯金をしていれば、年間で貯金できる金額も見えてきます。
別口座を作り、振り込まれたらすぐに貯金用口座に移すというのも良いですが、習慣化されていないうちは甘えが出る可能性があります。
会社勤めの方であれば、財形貯蓄などの制度を活用するのもいいでしょう。
貯蓄として控除されてしまえば手元にお金が渡らないので、強制的に貯蓄ができます。
手取り金額が下がれば、生活コストを上げることも出来ないというのもメリットになります。
支出を把握して無駄な出費がないか見直す

1ヶ月のうち、何にいくらのお金を使っているか把握できていますか?
衣食住など、生活をする上で欠かせない出費もあれば、レジャーや嗜好品など見直しが可能なものもあります。
人生を豊かにするようなレジャーであれば良いですが、気が乗らない付き合いなどで出費しているのであれば考えるべきです。
嗜好品に関しても、度を超えた飲酒やたばこなどは金銭面だけでなく健康面でも進められたものではありません。
何にいくら使っているかは、やはり家計簿を付けるしかないでしょう。
簡単ではないかもしれませんが、家計簿を習慣化こそ貯蓄体質への近道です。
周囲の目を気にしない

社会生活を行う上で、人との付き合いは避けて通れないものです。
そして、誰しも人に良いように見られたい・認められたいという承認欲求を持っています。
しかし、周囲の人は自分自身が思っている以上に、あなたのことには興味はありません。
自分がどう思われているかを考えるより先に、自分がどうあるべきかを考え、その価値基準をもとに行動した方が良くないですか?
人間関係を良好にするような出費は良いですが、高いブランドの洋服屋や鞄、アクセサリーなどで着飾ることで、人によく見られたいという考えでの出費であれば控えましょう。
意識的に生活を送ればお金は貯まる

いかがでしたでしょうか?
会社での役職が上がり収入が増えると、無意識のうちに自分はより上のグレードに上がったと思い、支出も増えてしまうものです。
しかし、その無意識こそが貯金が出来ない一番の理由でもあります。
「調子に乗ると出費が増える」と意識した上で、日々の生活を送ればお金は確実に貯まります。
もし、収入は増えているのに、貯金がなかなか増えないというのであれば、自身の生活や考えを見直してみてはいかがでしょうか?